雨は防げど寒さに戦く その7
◆フォーラム◆
見学会終了とともに雨脚がどんどん強くなり、
3時過ぎからはフォーラムです。
パネリスト *内田 雄造 (東洋大学ライフデザイン学部)
*荒牧 澄多 (NPO川越蔵の会)
*藤井美登利 (川越むかし工房)
コメンテータ *森 まゆみ (谷根千工房)
司 会 *陣内 秀信 (法政大学デザイン工学部)
*荒牧さんは市役所の職員の方です。お話しされた内容は、
1:まつづくりの歴史
2:川越市都市景観条例
3:伝統的建築物群保存地区
4:町並み委員会
5:町づくり規範
6:指定文化財
1638年 寛永15年の大火
1893年 明治26年の大火 市内の4分の1である1300戸が全滅
そのほとんどが商店街
1971年 大沢家住宅重要文化財指定 になるも、旧市街地衰退
(デパート、銀行数件が駅前に移転)
1973年 青年会議所の活動
同時期として、金沢、倉敷などの昔の町の景観保存運動
1975年 伝統的建造物群保存地区保存対策調査
施行されれば釘一本打てなくなるので商店街反対
しかし氷川神社の宮司さんが直々に一軒一軒まわり、
登録をお願いしたらしい。
(川越は祭りを中心としたコミュニティー)
1981年 蔵造り商屋 指定文化財に
*藤井さんは現在は子育ての傍らに、川越の地域誌の編集長ですが
元々は国際線のCAでした。
当時ロンドンでは町中でシャーロックホームズが撮れるような、
曾祖父と玄孫が同じ風景を共感できるのに、
かたや日本はバブルの当初。
帰って来るたびに懐かしい面影がなくなっていく。。。
あるとき川越に観光で訪れた際に、ここでは時の鐘の音が
時間の架け橋をしている。
昔聞いていた音を、今でも同じように聞ける幸せ。
『時間の連続性=安心感』のある町、川越に惚れ込み、
20年近く前に移住してきたのだそう。
川越は神輿ではなくて山車の祭。組み立てには宮大工を始め、
町内の女性もかり出される。とにかく人手が必要で、地域一環
となって行う祭。
これからの川越のあり方として。。。
外国の真似をしなくても良い素材がたくさんあり、基本は
町の人が町の生活を楽しむ。そのことを共感した人が
来てくれれば、大きな観光を真似する必要はない。
観光ではなくて、地域交流の場であってほしい。
私もこの意見には大変共感を覚えました。
*内田先生は東洋大学の先生。
まちづくりの立場からどう提案していくのか?
保存するだけではなくどう活用していくかが問題。
と、しきりに仰っておりました。
1:都市、川越をめぐる状況
観光客は増えているけれど、商店街の売り上げは減っている
郊外のショッピングセンターとの競合や
市街地の分断(北部商店街と、クレアモール)
2:まちづくりの一環としての歴史的建造物の活用
*蔵造りの店舗の活用
*民間所有の歴史的建造物
*市所有の歴史的建造物
旧亀山酒造→10億円かけて修復中
旧織物市場→7〜8億円修復にかかるだろう(現在は現状維持)
3:市所有の歴史的建造物の活用
ここでは内田先生が、いくつかの建物を例に挙げて、
こんな風に活用したら良いのでは?という提案。
4:市民の歴史的建造物への関わり
アートイベントなどの活動報告など。
◆感想◆
私が住んでいる町はひな人形の町『鴻巣』という所だが、
圧倒的に『岩槻』の方が知名度が高い。
まぁどちらもだいぶ寂れてます。町に活気がない。
岩槻より100年前くらいからひな人形制作が盛んらしいのだが。。。
アピールがヘタクソだということと、地域の理解を得るまでの
交流がほぼないと言って等しい。
昨今は『駅からハイキング』と称して、やっと地域のアピールに
踏み切っている様子だが、(年に1回なのか最近は見かけない)
休憩する場所や、飲食できる場所もほぼ無い。
人形屋さんは残っているが、その他の商店はほとんどシャッターを
下し、もしくはマンション、建て売り住宅へ変貌を遂げている。
旧中仙道 宿場町の面影は全くないのだ。
数軒の昭和初期の家屋は主人を亡くし、
屋根が抜けて朽ち果てている。
そんな日常の風景を感じているからこそ、川越に惹かれて
足しげく通ってしまうのだろう。。。
おしまい☆
長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
明日は川越きもの散歩の日♪
川唐、初下しです〜〜〜
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