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2009.01.29

本庄絣 黒澤織物を訪ねて

本庄絣の伝統工芸士黒澤織物の黒澤さんご夫婦を訪問いたしました。
 右の女性は『小江戸ものがたり』編集長:藤井さん。
 
藤井さん主催NPO団体『川越きもの散歩』では、
「織物をテーマに埼玉の魅力を再発見したい」
「織物で栄えた町のネットワークつくり」をテーマに展開しているのです。

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テーブルの上に置かれている赤い固まりは紅花
   
秩父のブランド繭『いろどり』
をタテ糸に、
植物染料で染められた糸をヨコ糸に織られた織り見本(サンプル)です。

いろどりは他の絹糸と比べ、タテ糸にしたときに織っていてほとんど
切れないそうです!!!丈夫なのですね〜

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光が強すぎて色が飛んでいますが。。。
レモングラスはうぐいす色、クチナシブルーは空色、
クマザサは卵色、とどれも優しくて透明感のある色。

タテ糸のいろどりは本来の色を生かしているため、
織り上げるとヨコ糸の色より淡い感じに仕上がります。

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トンボの羽をイメージしたデザインのショール。
とっても柔らかくって軽〜いのです◎
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黒澤さん特注の『筬(おさ)』です。
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とは、タテ糸を均等に配列しヨコ糸を打ち込む(織り込む)際に
必要な装置ですが、普通の平織りなどですとこんな複雑な形はしておらず、
櫛状になています。

この
変化で織ると。。。Rimg5456

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タテ、ヨコの素材や色を変えると大分表情が変わりますね。

こちらは標準の
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因に下の画像で奥様が左手で押さえている部分が
です。
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ワイワイと代わりばんこで、織り体験(笑


こちらは
整経しているところ。
(タテ糸の必要な本数・長さ・張力などをそろえること)
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絹織物産業が盛んだった頃は分業制でしたが、高齢化と廃業が相次ぎ、
繭から糸を作る作業
『座繰り』が出来る方が少なくなっているそうです。
日本以外、機会を頼らざるを得ないのですね...

*秩父養蚕農家を訪問した際の記事*
 http://shioring.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-e41d.html


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こちらはきびそのカセと、きびそをヨコ糸にして織ったショールです。
きびそとは、まゆから糸を引く際に一本の糸口をみつけるまで、
回りにある不揃いの糸を指先に巻きつけながら、
たぐりよせた
無駄糸のことです(長らく産業廃棄物とされていた)。

こちらのグレーの反物はタテ糸がいろどりで、ヨコが小千谷産の真綿

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久しぶりの織物見学。
大学時代、染織を学んでいて織りは楽しかったけどそんなには
夢中になれず、染めを専ら研究(?)していたわけですが、
卒業後、こんなに興味を持つなんて思ってもみませんでしたねぇ(笑

織りの面白さが最近ようやくわかって来たshioringでした◎





 

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コメント

黒澤ワールドに惹き込まれましたね~♪
ステキなご夫妻でしょう?!「職人魂」を感じさせるお2人のお話や手仕事にはついつい時間の経つのを忘れちゃいますよね。こんな手仕事の魅力を残していきたいですね!

投稿: しのぶ | 2009.01.30 08:02

大学で染色を専攻し、しょっちゅう着物を着、端切れの
加工と販売に情熱を燃やし、織まで研究かつ支援(多分
近い将来)する人がいるなんて。これで日本も安泰だ
ぁ。

投稿: うんちく | 2009.01.30 10:07

こんな伝統的な技術はいつまでも残して欲しいものですね。

投稿: たくあん | 2009.01.30 23:06

◆しのぶさん

はい!!!素敵でした〜
しかし専門用語(俗語?)が多く飛び交っていて、推測で
お話を伺いました(笑
やはり、どんだけ手間がかかっているかを知ってしまうと
欲しくなってしまうのですよ、、、(笑

投稿: shioring | 2009.01.31 00:59

◆うんちくさん

いやいや、そんな素敵な感じではありませんが(笑
一消費者として、応援して行けたらなぁとおもっています。
勿論、少しずつ自分の活動もちゃんとして行きたいです。

投稿: shioring | 2009.01.31 01:00

◆たくあんさん

そうですねぇ。なかなか後継者育成など、
難しい問題もありますが、、、応援して行きたいです♪

投稿: shioring | 2009.01.31 01:02

この記事へのコメントは終了しました。

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