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2009.05.19

藤本染工芸を訪れて 〜型染め〜

江戸小紋の修行が出発点であった藤本さん。
木版染めの他にも勿論、型染めもなさっています。

伝統的な江戸小紋もあれば、江戸紅型もあり、
型は戦後のものが多いようですが、その斬新さと言いますか現代に通じる
デザインに、藤本さん独特のぬくもりのある優しい色使いが
ハッと目に留まります。

型には
藤本さんが図案を起こして、彫ってもらった物もあれば
そうでないもの、はたまた
江戸時代のものもあるそうで、
この空間に積まれていたものだけでも膨大なのに、
2階にはまだ見た事のない型がいっぱいあるそうです。

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Rimg0442  Rimg0478_2
半幅帯を物色中の2人(笑
両面使いでどれもこれも締めてみたいものばかり。。。
如何せん私はなかなか半幅を活用する機会が無くてですね、
芥子色のが自分の手持ちに無い物だったので欲しかったのですが、
今回は見送りました。。。

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見せていただいたなかでも、特に心打たれた着尺、2本。
奥は白地に鼠色をベースに色が差してあるものと、
手前は鼠色地に白抜きのもの(色糊を使用)。
両方とも同じ型を使用しています。

しかし、ネガポジを反転させるとこうも違う物に見えるとは。。。
前者は線がピリッと、後者はぼんやりと見え、線の太さが
違うように錯覚してしまいます。

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実はこれが江戸時代の型紙だそうで、こういった水準のものは
もう手に入らないだろう、とのこと。
1つの型が大変短く、 20センチ程度だったでしょうか?
これを着尺ともなると、、、一体何回置けば良いのやら???

更に、これは2枚型なのでして紗が入っていないため、
(渋紙の強度の問題ですね。型の穴が大きすぎると作業が困難ですから)
寸分狂い無く、1枚目を1反置いた上に、2枚目を糊置きします。
考えてみただけで目眩を覚えます(笑

藤本さんも『これは飽きるんだよ(笑』なんて仰ってました。
確かな技術を持った方でさえも悩ます代物。
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拡大するとこんな雰囲気。
この細やかさ、わかりますでしょうか???
この繊細な型を置く際にしようする、糊の状態にも神経が
だいぶ注がれる事でしょう。。。

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こちら、竹に雀や瓢箪の図案も江戸時代の型紙より。
やはり何かが違います。『何がどう違う』と具体的に
説明できないもどかしさ(笑
驚異的、とでも申しておきましょう。。。。

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この2つの配色、とっても私好み♪
右のは芭蕉布だそうで、夏帯にしたら素敵だろうなぁ。。。
左はカレイ。
(失礼ながら。。。)左のはどうも糊が泣いてる
印象を受けたのですが後ほど伺ってみた所、生徒さんの作品だそうです。
でも色を作ってあげたのは藤本さんで、このやんわりとした色味、
乙女心をくすぐります(笑

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しのぶさんの本日の目的の1つである、『綿の夏着物』探し♪
あれやこれやと当ててみる物の、今ひとつしっくりこない様子。
ふと見つけた綿紅梅の白地に藤色の濃淡で染められた、
鉄線が図案化された型染めのはぎれを手に、『これがいい!』と、
オーダーされておりました。

私は私で、『半幅は、ごにょごにょごにょ。。。』と
冒頭で言っていたにもかかわらず、カレイの半幅をお願い
してしまいました♪
ほらやっぱり、名古屋帯ともなると、
懐事情が変わってきちゃいますもの(笑

つづく



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コメント

いつの間にやら?!ってくらい素敵な画像がもりだくさんですね~(笑)
お互い、オーダーしちゃったね イヒッ

しおりちゃんの木版染も見てみたいな~

バックの次はぜひ、こちらにも挑戦してくださいぃー
バック同様、出来上がる前から予約しちゃいます!!

投稿: しのぶ | 2009.05.20 08:19

■しのぶさん

えへへ、しのぶさんが作業をしている間に
いそいそと画像撮りためてきました!(笑

出来上がるのが待ち遠しいですねぇ〜〜〜♪

は〜い、まずは、試作品を作らなくては、ですね。
なんだか責任重大だわ!(笑


投稿: shioring | 2009.05.21 01:48

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