着物で浅草へ 6(津軽コギン刺し)
昭和初めのコギン
人生の楽しみを覚えた頃の、『農家で唯一の晴れ着』だった津軽コギン刺し。
麻布の目の細かさ、藍染めの濃さ、白木綿の丹念なコギン刺し。
弘前の農村でこれが愛用されたのは、昭和初期の一時。寒冷で綿花の育たない
青森で、綿布の温かくて柔らかい肌触りに皆憧れた。
大正時代を生き抜いたソメコギン
大正の青森地方にはごく少数のアイヌ民族が、下北半島にまだひっそりと
暮らしていた。彼らの北方文化も自生する大麻から麻布の織り、衣類を
こしらえた。
明治37年生まれの『小野より』は、人から譲り受けたこの衣と共に
20代を過ごした。
十和田湖近くで作られたミヂカ
弘前で使われていたソデナシ
片手で持てる風呂敷包み1つで嫁入りした大正時代、このソデナシ
でさえ晴れ着として扱われた。
終戦直後にリフォームされたソデナシと、
昭和40年代まで使われたソデナシ
感想としては。。
機能と美しさを兼ね備えてこそデザインだ!と、大学時代の某先生の
お言葉を思い出しました。コギン刺しはまさしくそのものだなぁ、と。
見た目と防寒の為に努力を惜しまない女性達。。。
限りある資源を大切に大切にしていくとこうなるのか。
使い捨てが主流の現代に生きている自分。
身につまされる展示でした◎
沢山の方にご覧いただき嬉しい限りです。
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