カテゴリー「着物でお出かけ」の123件の記事

2010.10.26

田中本家博物館『帯美』弓岡勝美トークショー

10/17日の事。須坂にある『田中本家博物館』へ行って来ました。
 詳しくはこちら

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企画展『帯美』にあわせて、弓岡勝美氏のトークショーがあったのです。
会場となった建物は、主屋(昭和50年代築)です。
須坂では明治3年に農民一揆があったので当時の建物は焼失して
しまってるんですね。

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床の間に飾られている掛け軸は大正時代のもの。
当時の風俗が垣間見れます。

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トークショーは2時間余り。

弓岡氏の現在までのお仕事の様子や、着物の歴史を解り易く
お話してくださいました。ユーモアのある方で、面白可笑しく
聞き入ってしまいます。

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奥は公家の衣装。裾にある模様は全て刺繍で大変豪華!
お引きずりで生活は優雅さを物語っています。

田中家所有のバラの羽織(画像撮り忘れた)に合わせた、弓岡氏
コレクションの
バラ尽くしのコーディネート。

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もう劣化しすぎて持てない繻子(だったかな?)の帯。
嗅ぐと酸っぱい匂いがします。こうなると切れてしまうので
帯としては使い物にならないとの事。

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田中家の腹合わせ帯。
腹合わせ帯は大正時代までで、名古屋帯が登場して衰退したそう。

女性の社会進出にあたり、丸帯や腹合わせ帯は女中など誰かの
手を借りないと結べない代物だったので、名古屋帯が考案
されたそうです。

余談として。。。
私が締めていった帯も腹合わせ。弓岡氏に見てもらったら
大正時代のものとのこと。状態もいいので嬉しい♪

最後に。弓岡氏が仰った中で一番心に響いたのは
『洋服は作った人、着物は着る人の責任でキレイに見えるか
 そうでないかに分かれる』
という一言。

確かに。。。形状は同じですからね。柄や素材もそうだし、
着こなし方によって善し悪しが分かれるのだよね。



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2010.03.05

着物で浅草へ 7(アンヂェラス)

芸術(?)鑑賞のあとは、どっと疲れが。。。
浅草へ来たならばやはりココでお茶でしょう(笑

アンヂェラスへ行って来ました◎
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いつも見た目が豪華なナポレオンパイをいただくのですが、
お店の名前にもなっている『アンヂェラス』のホワイトを♪

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シロップの容器があまりにも可愛かったもので(笑

懐かしい美味しさでした◎

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最後にまた雷門へ戻り、観光気分で記念撮影!
いやはや、一日お外で遊んだのが久々でしたので、気分もリフレッシュ。
実に楽しい日でした◎



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着物で浅草へ 6(津軽コギン刺し)

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昭和初めのコギン
人生の楽しみを覚えた頃の、『農家で唯一の晴れ着』だった津軽コギン刺し。
麻布の目の細かさ、藍染めの濃さ、白木綿の丹念なコギン刺し。
弘前の農村でこれが愛用されたのは、昭和初期の一時。寒冷で綿花の育たない
青森で、綿布の温かくて柔らかい肌触りに皆憧れた。

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大正時代を生き抜いたソメコギン
大正の青森地方にはごく少数のアイヌ民族が、下北半島にまだひっそりと
暮らしていた。彼らの北方文化も自生する大麻から麻布の織り、衣類を
こしらえた。
明治37年生まれの『小野より』は、人から譲り受けたこの衣と共に
20代を過ごした。

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十和田湖近くで作られたミヂカ

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弘前で使われていたソデナシ
片手で持てる風呂敷包み1つで嫁入りした大正時代、このソデナシ
でさえ晴れ着として扱われた。

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終戦直後にリフォームされたソデナシと、
昭和40年代まで使われたソデナシ

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感想としては。。
機能と美しさを兼ね備えてこそデザインだ!と、大学時代の某先生の
お言葉を思い出しました。コギン刺しはまさしくそのものだなぁ、と。
見た目と防寒の為に努力を惜しまない女性達。。。

限りある資源を大切に大切にしていくとこうなるのか。
使い捨てが主流の現代に生きている自分。
身につまされる展示でした◎


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着物で浅草へ 5(南部菱刺し)

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南部の前掛け
大正時代に入ると青森県の太平洋側に位置する南部でも、色毛糸が
流行りだした。わずかな色毛糸を手にした娘達は、細く引き裂いて麻地の
前掛けに刺し綴った。この前掛けは、祭や祝いの席に身につけていったもの。

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タッツケ
女性用の股引をタッツケという。表は浅葱色の麻地で裏に古手木綿を
重ねており、その上から丹念に菱形の模様を刺し綴ってある。
下半身全体を鮮やかな刺し子模様で飾ってある仕事着。青森県南部地方
独特なもので、世界的にも例がない。

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*注釈は展示パネルより*

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2010.03.04

着物で浅草へ 4(古民具)

常設展では当時を忍ばせる生活用品の展示でした。
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ケラ
雨具であり防寒具。山や田んぼで働く時には背に模様のないもので、藁、
クゴ、木の皮、海藻で作られる。

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背負子(しょいこ)
背につけるものを山形では『バンドリ』、青森ではショイコと呼び、
結婚式やお祝いの席に、酒樽を背負った。祝いの席に使用するものなので
美しくキレイな背負子でなければいけない。


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着物で浅草へ 3(BORO/衣服)

足袋
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大人用おむつ
田中忠三郎氏の祖母が、自分が寝込んだ時の為に用意しておいたおむつ。
手ぬぐいやタオルなど、使い古した木綿を繋ぎ合わせたもの。

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肌着シャツ
メリヤスの肌着は暖かく、伸縮性があり、肌に優しかった。
新品を買えない人々は、古着屋古布をつないでシャツを手づくりした。

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何故かマネキン着ているモンペルック(笑
西洋体系には似合わないよ。。。ツンツルテンだし!

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*注釈は展示パネルより*


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2010.03.03

着物で浅草へ 2(BORO/ドンジャ)

ブログ更新が滞っており申し訳ありません。
先日、着物の集まりで『ブログ見てますよ〜』と沢山の方に声をかけて
いただき、それがとっても嬉しく、頑張らねば!と思っているのですが、
新生活の準備に気がそぞろでして(笑
気長にお待ちください〜♪

さてさて、アミューズミュージアムは写真撮影OK、触ってもOKでしたので
積極的に触れ合って来ました!
 http://www.amusemuseum.com/exhibition/index.html

日本の民俗学者・民俗民具研究家・著述家である、館長:
田中忠三郎氏が
コレクションした、江戸から昭和に至るまでの衣服や民具(生活用品)の
展示です。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/田中忠三郎

オープニング企画展『布を愛した人たちのものがたり展』
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ドンジャ
着古して薄くなった
麻の野良着を10枚以上重ねてある。木綿の布や綿の
入手が困難だった南部地方の人々の千絵が生んだ
冬の寝具。浅葱色や
紺色に染めた麻布の年月を経た表情が美しい。

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南部地方の農山村では、冬の夜、家族は裸でこれを被って眠った。麻布に
縞や型染めなど様々な古手木綿の布や手ぬぐいを重ねて縫ってある。
中には麻屑が入っていて、重さは14キロ。1人では持てない程重い。


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唐草模様のドンジャ
重量は13キロ。表裏に麻布を使用し、中に麻屑が入っている。麻布は
染物屋に出して藍染めにし唐草模様になっている。
江戸時代から明治時代のもので、資産家や地主の家で、
来客用に保存
されていた。一般的に使用されていないので。保存状態が良い。

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裂き織りのドンジャ




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2010.02.28

着物で浅草へ 1(浅草寺)

24日の事。
うなみさんと、浅草に新しく出来た『アミューズミュージアム』へ行って
来ました。
 http://www.amusemuseum.com/

と、その前に、まずは腹ごしらえ♪浅草に来たら必ず寄る『神谷バー』へ。
 http://www.kamiya-bar.com/
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特別美味しいかどうか問われると、「う〜ん」って感じだけど
この雰囲気と、年配の方々が昼間っからアルコール飲んでる雰囲気が
好きなんです(笑

食後は仲店通りへ。
流石に春休み(?)込んでますね〜特に外国の方々で賑わってます。
そして浅草寺へ辿り着くと。。。アレレ??改修中ですね。
知りませんでした。。。
 http://www.senso-ji.jp/info/eizen/index.html
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重厚な扉の装飾はメッキに変わり、屋根瓦はチタンになるそうです。
軽量化だそうですが、なんだかショック!
因に、屋根の改修の模様はライブカメラで放送中でした。
(私たちが見た時はどうやら昼休みだったらしく、ただただ屋根が映されて
いました。う〜ん、シュール!)

つづく


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2010.01.26

歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎

人生で3度目の歌舞伎に行ってまいりました◎
初めては高校生の頃に、クラスメイトのお母さんが衣装に携わっている
市川猿之助さんのスーパー歌舞伎。
2回目は一昨年、平成中村座の忠臣蔵。
 http://shioring.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-9deb.html
そして今回は、『歌舞伎座さよなら公演 壽初春大歌舞伎』です!
昼の部へ行って参りました◎ 
 http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2010/01/post_52-ProgramAndCast.html
Kabukiza201001b

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いや〜それにしても会場前はテンヤワンヤです。
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歌舞伎は興味はあるものの、全く詳しくないので1人で挑む勇気もなく、
この度、機会あって鑑賞が出来て嬉しかったです♪
しかし歴史に疎い私。。。しっかり(?)予習したものの、あまり頭に
入らず。でも『イヤホンガイド』っていう心強い味方もありますしね(笑
その甲斐あって、なるほどなるほどと、いっちょまえに分かった気分が
味わえましたよ。

楽器の音、人間が発する声、言葉がなんとも心地よいと言いますか。。。
教養が無いもんで、これはもう『好きか嫌いか』で判断するしか
ありませんからね。
衣装の色も然ることながら、改めて『和服』の形の美しさに惚れ惚れ
してしまいました。我々が現代に着ているものとはかなり異なりますけど、
どんな動きをしていても完璧なまでのシルエット。。。。
役者さんの仕草が美しいせいもあるのでしょうけど、皺の1つ1つまで
完成されていましたね。
舞台美術も美しかったし。

目の肥になりました◎

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因に個人的には團十郎さんよりも、勘三郎さんよりも、幸四郎さんよりも
『梅玉』さんがとっても気になりました♪

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帰宅後は、お友達:うなみさん執筆によるNHKテキスト『日本の伝統芸能』の
市川團十郎の歌舞伎入門『勧進帳』の項を復習したのでした(笑



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2010.01.20

東京国立近代美術館工芸館 『美しいキモノ』のための特別鑑賞会 後編

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『美しいきもの』副編集長さんからの挨拶の後、鑑賞会の開始です。

まず、人間国宝:染織作家:森口華弘氏の着物4点の解説から。
森口氏の作品の特徴は
1:大胆な構図→わかりやすさ
2:最小限の色使い→力強さ
3:蒔糊→奥行き感

だそうです。

蒔糊
とは、餅米粉と糠と塩と亜鉛末を混ぜて作った糊を薄く敷き、
乾燥させたものを砕いて粒にしたものを、水分を含ませた布の上に
散らします。乾くと布に張り付き、防染の役割を果たします。
元々は撒糊と記し、江戸時代の友禅技法として確立していましたが、
使用範囲は部分的なものだったものに研究を重ね、作品全面に施す
ようになり『蒔糊』と名付けました。

『古代縮緬地友禅訪問着 早春』1955年
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地の『白』はパッと見は1色なのですが、蒔糊により、絹の元々の
白と、胡粉の白と、2色使いになっています。

『古代縮緬地笹文着物 残雪』1969年

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(実物は白地に、ピンクや黄色、墨色で描かれています)
笹の葉の上には蒔糊で 残雪が表現され、地面である地の生成りの白で
影になっている雪の色が表現されています。

『縮緬地友禅訪問着 菊  』1970年

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茎と葉の部分を蒔糊で表現しており、その濃淡は下から上に向けて
薄くなって行きます。上昇して行く様を強調する為だそうです。
菊の黄色はタマネギを染料とし、7回摺り込まれています。
この作品は10代の終わりに図録で初めて見て以来、ずっと気になっていた
意匠で、現物をまじまじと鑑賞する事が出来、嬉しかったです。

『駒織縮緬地訪問着 早流』1961年

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極々細い線で川の流れが表現されていました。餅米粉と糠で作る糊ではなく
『たま糊』という小麦粉と卵白を使用した、糸目糊で防染された作品
だそうです。

着物4点の後には、企画展の方も部分的に解説していただきました。
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雨の中、着物で出掛けることに躊躇してしまいそうになりましたが、
国宝作家の作品が優雅に、解説付きで(しかも無料で)鑑賞出来、
貴重な体験に感謝です。

格好はと言えば、二部式の雨コートの裾部分のみ着用し、上は
ベロアコートで防寒。
足下は雨下駄(勿論、入場の際には草履に履き替えました)で
雨と寒さ対策バッチリでのお出かけは、なかなか楽しかったです。

夕方より仕事に行ったのですが、年上の男性に『雨仕様の和服も良いよね』
と褒められ、頑張って出掛けた甲斐があったなぁと、嬉しくなりました◎



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